2007年3月10日土曜日

「株を買う」ことへの誤解

株をかっている、ということは2種類ある。
「インベストメント(投資)」と「トレーディング(取引)」である。

たいていの人は株をトレーディングしている。
そして、短期での利益を追求することで、1億円だの、2億円だのを夢見て信用取引を始めたりする。
これらトレーディングをする人をトレーダーという。
今回はトレーダーの話はしません。

一方、「インベストメント(投資)」をするという観点から株を買っていらっしゃる人はいるだろうか?
株式投資が身近なものになり、優待や配当を目的とした投資をしているかたもいらっしゃるでしょう。
その本質はやはり、企業成長の恩恵を受ける目的での投資なのです。
企業の価値創造はどのようになされているのか、というと、企業構成員の知識や労働によって創造されていますね。一般的に「ヒト」「モノ」「カネ」があって企業が運営され、製品(商材)を生産し、流通し、販売する。その過程でそれぞれの企業が利益を得ています。
こう考えると、日本はものづくりを中心にやってきたので、士農工商のなごりがあり、製造業によって作られたものを、販売する、という価値観です。
話がそれましたが、モノやサービスは人材の知的集積化の媒体であるといえます。

某引越し業者のアルバイト経験からなんですが、サービスの質というものは、引越し業者によるものではありません、そこに勤める個人個人によって相違があるものなのです。

いうなればどれだけいい人材を育てているか、いい人材を雇っているか、という側面でも企業価値は計れると思います。

そのような企業活動へ「投資」する。
企業の方針や理念、社会構成員としての企業法人のありかたをしっかりもっている企業。
そういった企業へ投資し、「株主」になる。
また、株主になったら、ステイクホルダー(利害関係者)による企業の監視をする。
これが「投資」ということである。

また、投資をするにあたっては、長期的視点に立っているので、運用資金の分配をするべきである。
その際は、俗に言う株式のポートフォリオだけではなく、
通貨による分配
債権、証券、など資産クラスによる分配
国内、国外(先進国、新興国)への分配
をするべきである。


自分でなんとかしてみたい、というのであれば、投資信託商品がいいのではないでしょうか。
それこそ、投資を信託する商品です。
債権中心、外貨中心、外国株、新興国株、国内株、、
投資先はさまざまです。
果てしないほどの投資信託をとりそろえ、販売しているウェブサイトがある。
「投信スーパーセンター」である。
これの役割は大きいと思う。
どのような方針で、どのような投資対象に、どういったスタンスで投資しているのかが紹介されており、企業をしらべて「投資」するプロセスと同じであるといえる。


さらに、家計資産の運用という観点から考えると、不動産、保険、年金など包括的に考える必要性が出てくる。

こういった包括的視点を個人でなんとかするのはきわめて難しいと思う。
個人ですべて個人の資産について把握し、運用し、何とかするなんて個人では無理だと思う。
そういうときに役に立つのが、ファイナンシャルプランナーである。
彼らはローンの提案とか、保険見直し、積み立て商品の紹介をしているだけではないのである。
個人個人に合わせた包括的視点から、人生の目標にあわせた適切な提案をし、フォローするのである。
金融ビックバンでさまざまなサービスを提供できるようになっただけでなく、レイオフ解禁とはいえメインバンクにファイナンシャルプランナーがいるかどうかは大切な要素ではないだろうか?


話がちりぢりになってしまったが、「投資」についての概念と、「長期投資」のための「多次元的分配」を知っておいていただけると、市場参加者として金融リテラシーがあがるのではないでしょうか?

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