2007年3月12日月曜日

外国に投資することについて

 先日日経ストックリーグの表彰式が開催され、金融経済教育についてのディスカッションが行われたので見に行きました。

 「ポートフォリオを作成する」というものであり、ポートフォリオ作成の観点から行けば、テクニカルな手法で高度な技術を用いて企業を抽出している大学のチームがあったが、それは「手段」に長けているだけで「目的」「コンセプト」にかんして、視点が足りないものであった。一方の中学生高校生達の「ポートフォリオ」は、目的やコンセプト、テーマがきちんとしていたと思います。地域ファンドとか、お菓子ファンド、日本文化ファンドというものがあって、「ファンド」形成のプロセスの中の一番大切なところはそこにあると感じました。
 
 ディスカッションでの総評で「もっとグローバルな視点を」という意見が合った。
 それは正しいし、経済がグローバル化している今、金融がグローバル化していないのではないだろうかと思ったのだ。
 その日経ストックリーグはポートフォリオ作成を目的にしているのだが、ポートフォリオシュミレーションは「国内株式」に限られている。
 グローバルな視点を鑑みるのであれば、ポートフォリオのシュミレーション(これは協賛企業である野村證券のシュミレーション)で外国企業の株もとりいれるべきではないだろうか? 
 確かに国外の企業情報をよむには英語が必要である。(そういう視点では英語は学ぶものではなく情報伝達のための手段であるいえるのだが。)
 また、何故それをしていないのかと考えると、「海外企業への直接投資」ができる環境が整っていないことに気づく。外国債券においては随分と取り扱いが増えてきたのだが、外国株式を取り扱う証券会社は少ないのではないだろうか?
 私はオンライン証券でしか取引したことが無いために、実際の先進的な証券会社の動向についてはわかりかねますが、
 オンライン証券において、外国企業への直接投資ができるのは、

アイザワ証券
SBIイートレード証券
オリックス証券
大和証券
内藤証券
日興コーディアル証券
松井証券
マネックス証券
丸八証券

などである。

大体の取り扱い証券の対象が「中国」であり、中国株ブームをとらえるために取り組んだのではないかと思われる。
また、その中でもアメリカへの投資もできるのが

SBIイートレード証券
内藤証券

である。
イートレード証券はアメリカにもある外資系証券会社であるので、取り扱い企業の数は限られているが、ある程度の対象をえらぶことができる。


現状を分析すると個人投資家は「鎖国」状態であるといえる。
たしかに外貨預金や、外国債券を取り扱うようにはなった。
しかし個人投資家の外国への直接投資という面から考えると、外国株をとりあつかう証券会社はまさに「出島」的な存在であるといえる。

また、個人で直接投資できない現状を踏まえてどのような手段があるかを考えると、「機関投資家に託す」ということである。
グローバルな投資戦略を持っている投資信託は多い。
たしかに個人個人が外国へ直接投資をするという面から考えると、リスクがあるかもしれない。
情報の少なさや、制度の違いもあるかもしれない。
しかしそれは、国内への投資と同じく、その企業を調べるというプロセスを踏むだけであって、それがたまたま言語が違うというだけである。

これだけ個人投資家が増えてきたのだから「外国株中心の投資信託」を買うしかない個人投資家の選択肢をもう少し広げてもいいのではないだろうか?

個人投資家の外国への直接「投資」(トレーディングという観点ではなく)ができる日が早く来ることを願うばかりだ。

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