2007年5月29日火曜日

コストから利益を考える

純粋に利益を出そうと思ったら、手数料以上の利益を出す必要がある。
安く仕入れたものにかかった、配送料などを仕入れ価格にみたてるならば、それ以上で利益を出さなければいけないことは、お分かりいただけると思う。
ということは、単純にプラス1000円ぐらいでは利益を出したことにはならないといえる。
ワラントに関して手数料は2種類ある。
①発行会社によるもの
②販売会社によるもの
まず①発行会社によるものだが、買値と、売値の差額によって形成される。
これはスプレッドと呼ばれる。
スプレッドの特性として、9時から15時までの市場が開いている時と、それ以降の時間帯で差異があるということだ。これは単純に時間外取引に対する付加手数料が加わると考えていただきたい。
そのスプレッドを価格の何%かあらわすのが、eワラント価格比のスプレッド%

価格比スプレッド=スプレッド/ワラント価格

そして、価格比スプレッドを実行ギアリングで割ったのが実効スプレッドです。

実効スプレッド=価格比スプレッド/実効ギアリング

実行ギアリングとは、対象資産に対するワラントの価格変動を表わすものであり、いわゆる弾力性をあらわしている。

実行ギアリング=デルタ×ギアリング
つまるところ、原資産が何%値上がりすれば、スプレッドをうめられるか、ということが実効スプレッドなのである。
ここで例を示そう。
ワラントA 価格5.00 実効スプレッド0.25
ワラントB 価格5.00 実効スプレッド1.25
どちらが利益をだしやすいのか?
これは対象資産が同じ場合で考えていただきたい。
満期日や、権利行使価格の条件で、価格が同じであったとする。
比較すべきは実効スプレッドである。
実効スプレッドが小さいということは、スプレッドが小さいか、実行ギアリングがたかいかを意味する。
原資産が0.25%値上がりしたら利益の出るワラントAにくらべて、
1.25%値上がりしたら利益の出るワラントB。

原資産の変動 0 0.25 0.5 0.75 1 1.25 1.5
ワラントAの損益 -0.25 0 0.25 0.5 0.75 1 1.25
ワラントBの損益 -1.25 -1 -0.75 -0.5 -0.25 0 0.25
                 ↑                 ↑
        ワラントAの損益分疑点         ワラントBの損益分疑点

コストの面から考えると、損益分疑点の低いのは、実行スプレッドの低いワラントAであるといえる。


②販売会社によるもの

これは取扱証券会社にかかる、売買手数料である。
だいたいは500円ですが、いくらまで500円かで違いがるようです。
カブドットコム証券では5万円まで525円、20万円まで1050円、20万円から1575円です。
イー・トレード証券だと、20万円まで262円、それ以上だと525円ですね。
カブコム証券が最安だと思っていましたが、イートレード証券が安くなりましたね。
メインの証券会社がカブコムだったんですが、イートレにしたほうがよさそうです。

ここではイートレで取引をしたこととして、話を進めていきましょう。

スプレッドのときと同じように、どれだけの原資産の値上がりでペイ(損益ゼロ)になるのか考えてみましょうか。ここでは独自に手数料を手数料スプレッドと呼んで計算します。

まず、手数料そのものをeワラント価格比で計算します。

価格比手数料スプレッド%=手数料/eワラント価格

実行手数料スプレッド%=価格手数料スプレッド/実行ギアリング

前半をお読みいただいてお分かりでしょうが、何%の原資産の変動で、ペイできるのかというものが計算できますね。

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