2007年5月29日火曜日

コストから利益を考える(応用編)

さて、長くなりそうなので、2部に区切りました。

手数料が2種類あることはお分かり頂けたとおもいます。

ここではいち取引当たりの手数料と、そのリターンについてかんがえます。

一度の取引で生じる手数料を一つにすると以下のようになりますね

合計手数料=スプレッド+(売買手数料×2)/購入ワラント数

売買手数料×2なのは、売買しているからです。購入ワラント数で割ることで、スプレッドと同じ次元に落とし込んでいます。
いわばこの手数料はコストです。
このコスト以上のパフォーマンスを上げなければ話にならないのです。


同じような手法で、何パーセントの原資産変動で合計手数料が賄えるのか考えてみましょう。

合計手数料スプレッド=合計手数料/ワラント価格

実効合計手数料スプレッド=合計手数料スプレッド/実行ギアリング

ここで例を示しておきましょう。
取引①
ワラントA 価格0.72 スプレッド0.03 実行ギアリング14.4
100,000w購入して、262円の手数料が2回かかるものとする。

合計手数料=0.03+262×2/100,000
        =0.03+0.00524
        =0.03524
合計手数料スプレッド=0.3524/0.72
=0.0489(4.89%)
実行手数料スプレッド=0.0489/14.4
             =0.00339(0.3%)
取引①では0.3%の原資産変動で利益が出せますね。
株価が1000円なら3円。
比較的ペイしやすいということが良くわかります。

取引②
ワラントA 価格0.72 スプレッド0.03 実行ギアリング14.4
10,000w購入して、262円の手数料が2回かかるものとする。
7200円を投資します。
合計手数料=0.03+262×2/10,000
        =0.03+0.0524
        =0.0824
合計手数料スプレッド=0.824/0.72
=0.1144(11.44%)
実行手数料スプレッド=0.0489/14.4
             =0.0079(3.1%)
取引②では3.1%の原資産変動が必要です。
株価が1000円なら30円。
変動が激しい銘柄ならともかく、パフォーマンスをつぶしていることがよくわかると思います。

取引③
ワラントA 価格0.72 スプレッド0.03 実行ギアリング14.4
1,000w購入して、262円の手数料が2回かかるものとする。
合計手数料=0.03+262×2/1,000
        =0.03+0.524
        =0.554
合計手数料スプレッド=0.554/0.72
=0.7694(76.94%)
実行手数料スプレッド=0.7694/14.4
             =0.0534(5.34%)
さて、取引③においてはとても不利な状況であるとご理解いただけると思います。
原資産が5.34%変動するためには、2日なら、2.3%が2日、1.5%が4日連続で上昇する必要があります。

まとめ

合計手数料を低く抑えるためには、イー・トレード証券などの利用によって低く抑え、1000ワラントなどの最低単位売買は極力避けることが望ましいといえる。

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